涙色のパラドックス

日々のダラダラ雑感をあなたの暇つぶしに添えて

アパート、物件、一期一会と無難な選択

 

今週のお題「間取り」

 

間取りと言えば僕が初めて借りて住んだ東京のアパートの部屋は可もなく不可もなく、とても平凡な物だった

 

当初僕はこれから自分が住む部屋を選ぶ際、一体どんな部屋に住もうかと色々な物件の部屋の間取りを見て期待に胸を躍らせていた

 

これ実際はどうなっているんだろうと思わせるような妙ちくりんな間取りや、ロフト付きの部屋などは秘密帰途を連想させワクワクしたが、親父が

 

「そういうのはやめておけw」

 

と僕に言った

 

そうして「親父監修」の元に選んだ僕の新生活を彩るアパートの部屋はごく平凡なものになった

 

特筆するものがこれといってない、ごく平凡な、六畳一間の畳の、普通のアパートの一室…

 

「平凡」とか「無難」を具現化したような部屋だった

 

もっとこう…秘密の脱出口とか地下室への階段とかそういうのねぇのかよ…と当初はつまらなく思ったが、僕が候補に挙げていた部屋や、今まで実際下見をしてきた部屋に比べると確かに住みやすそうかなぁとは内心思った

 

新築という訳ではなかったが、部屋は結構綺麗だったし、張り替えたばかりの畳の新品の匂いはどこかの安い民宿かなにかの一室を思わせた

 

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東京での新生活は僕が当初思い描いていたイカオシャレ先鋭的なものではなく、六畳一間の畳の地味な普通のものになってしまったが、しかし実際に住んでみて尚且つ、友人たちの色々なアパートの部屋をみているうちに僕の借りた部屋は中々の好物件だったのかもしれないと思えた

 

 

まず僕の部屋はトイレと風呂が上手く分けられていて快適だった

 

ユニットバスと言うのは僕はどうにも慣れないし、苦手だ

 

まぁ日本人ならみんなそんなもんかもしれないが

 

キッチンスペースも一人部屋にしては無駄に広くて使いやすかった

 

東京と言っても僕が部屋を借りたのは外れの方だったので、周りの環境はのどかで静かだったし、その割に一番近い駅まで歩いて10分ほどというのもよかった

 

住めば住むほど、友人たちの部屋を色々と見れば見るほど自分の住んでいる部屋はかなり恵まれているのだということが分かり、この時ばかりは部屋選びの際あれこれおせっかいに口を出してきた親父に感謝せざるを得なかった

 

僕が誰のアドバイスも聞かず適当に興味本位で選んでいたら、きっと、なんか、そこはかとなく、微妙なことになっていただろうなぁと思った

 

最初この部屋を地味で面白味のない部屋と言う印象を持ったが、長く、そしてよく使うものほどそういう「地味な物」が最善なのだろうなと思った

 

奇抜な物や派手な物は最初こそ目を引くが、人間はどんなものにも次第に慣れてくるし、いずれ心境も変わる

 

新鮮味が薄れ、一時の興味本位で選んだものなど見慣れて飽きてしまった時は、最悪だ

 

だから本当に重要な、大きな買い物などの選択は地味だろうと極力無難な物を選ぶようにしようと僕は学んだ

 

 

親父の口出しがよかったというのもあるが、物件との出会いは結構一期一会で単純に「運」がよかったから好物件に出会えたというのもあるだろう

 

僕の友人にはしょっちゅう引っ越しばかりしている奴がいた

 

別に彼が引っ越しが趣味という訳ではない

 

どこも住んでみると微妙な所ばかりで、どうにもしっくりいかないのだ

 

友人が部屋を変えるたびに友人の家に遊びに行ったが、なんか、確かに、微妙な感じのところが多かった

 

友人に部屋選びのセンスが無いというわけではなく、「タイミング」が合わず微妙な物件にしか巡り合えないという感じだった

 

最終的に友人が落ち着いた部屋は間取りこそ無難な物で住み心地が良さそうだったが、問題は別のところにあった

 

僕と友人が談笑しながらその友人の部屋でゲームをしていると、ドンッドンッという床を叩くような音が聞こえてきて、直後に遠くから

 

「う”る”せ”え”え”え”っ”!”」

 

というくぐもった声が聞こえてきた

 

 

僕がびっくりして友人に

 

「なに…?」

 

と聞くと友人は

 

「隣の人。下の人にキレてるのw」

 

と答えた

 

友人が言うには隣の住人の下に住んでいる住人がいつも部屋で何らかの機械を使って作業をしており、その機械から出るシュコーシュコーと言った感じの音がうるさく、隣の住人はそれにいつも「うるせえ!」と怒鳴っているのだという

 

友人の部屋からはそのシュコーシュコーという機械の音はハッキリとは聞こえず、よくわからなかったが、隣の住人には床や柱を伝って音が響いていたりするのだろうか

 

なんにせよ隣の人に「あんたもうるさいよw」というツッコミを入れたくなったし、これだけキレられてもその謎の作業を止めない下の住人もまともとは言えなさそうだった

 

友人は引っ越しももうきりがないし、我慢できないというほどのものでもないのでしばらくはここに住むと言っていたが、友人はつくづく物件に対する「運」とか「タイミング」の悪い奴だなぁと思った

 

僕のアパートはいつも静かで、不要な物音を立てる人間はいなかったし、隣の人は気さくにあいさつをしてくれる良識的な人だった

 

あまり深く考えたことはなかったが、友人を見ていると物件に関しては「運」とかそういったものにすごく恵まれたのだろうなと思った

 

「運」とか「タイミング」とかそう言った「なにか」がずれていれば誰もが友人のように中々いい物件に巡り会えないなんてこともザラにあるのだろう

 

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田舎の長男坊であり、先祖代々の持ち家や田畑をこれから引き継いでいく僕が、これから家を買ったり借りたりするということはまずないと思うが、もしまたアパートで独り暮らしでもする機会があるのなら、最初に住んだあのアパートの部屋が理想だなと思った

 

 

ヤマノススメのここなちゃんの家に色々似てんだよね

 

・あの、例の、アニメの方の…

 

・ちなみに家賃は四万だった